講師紹介
Biography
平岡昌也 Masaya Hiraoka
美大進学を志すみなさんへ
はじめまして。少し絵画教室のお話をしますね。長いですが、ぜひ読んでくださいね☆
本校は、アーケイドというアートスペースの中で開講している絵画教室です。そのため、絵画教室の生徒だけでなく、すぐ近くで画家や写真家やデザイナーさんが作品制作をしている環境です。
そんな刺激的な環境の中で、あくまで美しさを追求する営みとして、この受験シーズンを過ごしてほしいと思います。また、私自身が画家として活動を続ける中で感じる、芸術分野で必要な資質を、皆さんに育んでほしいという想いで開講しています。
まずは、受け身になり教わる習慣を捨てていただくことからはじまります。勉強とは全く別ものだと思ってくださいね。それから、失敗を恐れずチャレンジすることの楽しさを肌で感じてほしいと思っています。今後、生徒たちはアーティストやデザイナー・漫画家・イラストレーター・職人・研究者等、様々な分野のプロフェッショナルになるために美大へ進学していきます。
では、プロフェッショナルとはいったい何なのでしょうか?
プロフェッショナルとは、その分野におけるありとあらゆる失敗をやり尽くした人のことだと思います。そういう人こそ信頼できますし、どのような事態にも、経験と研ぎ澄ました感覚で対応してくれることでしょう。逆に、的確な方法論だけを教わった人には、不安で何も頼みたくありませんよね。
本校ではプロフェッショナルを目指す第一歩として、受験に必要なデッサンを通じて、ありとあらゆる失敗をしていただきます。もちろん、傾向と対策で所謂描き方を教えるのは簡単です。生徒の描いたデッサンに手を入れてあげたい時もあります。ですが、本校では生徒のデッサンに手を入れてあげたり、答えを先に教えてあげたりはしません。完成したデッサンに対し、良くなる方法を、時間をかけて一緒に考えていきます。もっと言えば、生徒の口からその良くなる方法がでてくるための対話に力を注いでいきます。
アーケイドの卒業生は皆、自分の力で表現することや想像すること、分からないことでも手さぐりで道を切り開いていく事を熟知しています。ですので、もうどの分野に進んだとしても安心です。例え違う分野に進んだとしてもです。卒業生たちの未来が楽しみでなりません。
芸大生・美大生は芸術家の卵だという人がいます。だとすれば、美大受験生は、芸術家の卵になるために日々頑張っていることになります。
上手く描くためだけの方法を学び合格をした人も、同様に卵らしくは見えるかもしれませんが、雛にかえるかどうかは甚だ不安です。情熱を燃やし頑張る習慣を身につける、この大切な受験の時期に、教わる癖を身につけてしまった受け身の生徒がいるとしたら、それはとても残念なことです。
本校では、夢に向かって美しく羽ばたけるような芸術家の卵になっていただく為の、考える力・生きる力を育む、とても自由でとても厳しい授業をおこなっています。楽しいです☆
みなさん一緒に夢に向かって歩んでいきましょう!
1980年生まれ。2003年より共同アトリエ・3号倉庫(福岡)メンバーとして活動、故・風倉匠氏(ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ)の薫陶をうける。2005年、「TOKAY GECYO AWARD」大賞受賞、「碧アート公募」審査員特別賞受賞。2007年、ベルギー・アメリカにて滞在制作、帰国後個展(福岡)。2009年、福岡で今後最も活躍が期待されるアーティスト3名に選出され、「21世紀の作家-福岡bis」(福岡市美術館企画)に出展。2010年沖縄県移住。同年、「KOZA A.I.R」に選出され、コザにて滞在制作・報告展を開催。2012年、アーティストのシェアスタジオ兼ギャラリー「ARCADE–ART SPACES & STUDIOS」(アーケイド)をコザに設立。2013年、同スペース内ビューイングルームにて、絵画教室を開校。2015年、戦後70年沖縄美術プロジェクト「すでぃる -REGENERATION-」mabuni peace プロジェクト参加。2016年、「マブニピースプロジェクト沖縄」、「2016イチハナリアートプロジェクト+3」参加。2017年、筑後アート往来「感性の生まれいづるところ」(九州芸文館)に出品。2018年、「Swab Barcelona International Art Fair 2018」(スペイン・バルセロナ)、「マブニピースプロジェクト沖縄2018」参加。2019年、「うるまシマダカラ芸術祭」「大浦湾ピースアートプロジェクト2019」「マブニピースプロジェクト沖縄2019」「九州コンテンポラリーアート2019 佐賀」参加。
※これまでに、個展・グループ展、東京・福岡・沖縄等で多数開催。